-UG- 自走重歩兵砲
ドイツでは、砲兵部隊とは別に歩兵砲と呼ばれる歩兵部隊が直接運用する大口径砲がしばしば重用された。この歩兵砲を戦車の車体に搭載、自走化したのがこの自走重歩兵砲である。
突撃砲とも似た運用方法ながらこちらは直接歩兵部隊に配属され、その重火力を以って陣地攻撃などに活躍している。
ゲーム中では直接攻撃のほか間接攻撃も出来、一見使い勝手が良い印象を受けるが、その弾数の少なさは致命的とも言えるほど少ない。また間接攻撃にしてもその中途半端な射程、命中精度の低さからいまいち使い辛いユニットとなってしまっている。
改良のみ
PzKwIBより改良可能
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 35 1 対甲 0 0 1940.05 改良のみ 500
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 1 0 3 0
緒戦のポーランドでの戦訓から、必要に応じて直ちに歩兵の近接支援が出来る車両の開発が急がれた。
そこで、既に戦力としては全く無力となったI号戦車の車体に15cm重歩兵砲sIG33を搭載した新型自走砲が開発される事となった。
しかし砲の旋回方法に問題があり、車輪や砲架はそのままで搭載せざるを得なかったため、I号戦車の車体サイズにして全高は2.9mという異様に不恰好な車両として完成するに至る。しかも元々足回りの弱いI号戦車の車体に搭載したため、必然的に変速機などの故障が頻発することとなり、わずか38両の生産で打ち切られた。
それでも本来機動性の望めない歩兵砲を自走化した意義は大きく、フランス戦において予想以上の活躍を見せ、43年に至るまで第一線で使用され続けている。
ゲームではI号B型からの改良でのみ入手可能。確かにこの時期としては破格の火力ではあるのだが、直接攻撃するにしても戦車が相手ではまず先手は取れず、また標準で直接攻撃用の弾数が1、最大で3では次のターンに弾切れのところを袋叩きにされるのがオチ。
間接攻撃にしても射程が2では機会に恵まれず、またその機会があったとしても命中率が60%程度では誤射の危険が高く使う気になれないのが実情。

生産可、Lv5開発により廃止
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 41 1 対甲 0 13 1942.01 2000 650
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 1 0 3 0
I号重歩兵砲の意外な活躍に、ドイツ陸軍はより本格的な自走重歩兵砲を開発することを決定した。
ベースとなる車両はII号戦車のものが使用されたが、車内が狭く砲の操作が困難なため全長、全幅とも延長された専用車体が開発された。また前回の反省から15cm重歩兵砲は車体上部ではなく、車体内部に搭載される事となった。これにより車高は非常に低いものとなり、精悍なスタイルとなっている。
しかし生産台数は僅か12両となっており、これらは全てアフリカ軍団に送られた。そしてエル・アラメインの戦いで全てが失われるまでアフリカ軍団の貴重な重火力として活躍している。
ゲームでは生産可能な初の重歩兵砲として登場。姿勢の低さを考慮されてか、対地防御は13とオープントップ車両としては意外に高い。しかし武装に関しては(当然ながら)I号重歩兵砲と全く同じで、やはり使い勝手は良いとは言えない。

生産可、Lv5開発により廃止
PzKw38tA,E,G,マーダーIIIHより改良可能
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 44 1 対甲 0 8 1943.03 2000 600
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 1 0 3 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
グリーレK UG 1943.05 300
II号重歩兵砲が当初から北アフリカ向けに開発されていたのに対し、こちらは激戦の続く東部戦線向けに開発された。
ベースとなる車両はやはりこの当時戦力として価値の低下したチェコ製38(t)軽戦車。当初は自走砲用に専用設計となったK型車体を使用する計画であったが、戦況は予断を許さず、急遽H型車体を使用して開発されたのがこの車両である。
ゲームでの性能はほとんどI,II号重歩兵砲と変わらず。僅かに防御力、燃料に違いが見られるだけなので、どれを使ってもほとんど同じ。

生産可、Lv5開発により廃止
グリーレH,マーダーIIIH,FPz38tより改良可能
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 44 1 対甲 0 3 1943.05 1000 600
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 1 0 3 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
FPz38t R 1944.01 150
当初の計画通り、新開発のK型車両を使用して開発されたのがこの車両。
エンジンを車体中央に配置することにより、従来の重量バランスの悪さが解消されている。
ゲームでの性能は向上するどころか対地防御3と低下する始末。やはり使う価値は無い。

Lv5開発により生産可
StuGIIIF/8より改良可能
Lv3
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 3 36 1 対甲 27 30 1942.11 2000 700
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 1 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 2 0 3 0
7.92mmMG 0 3 15 0 0 0 2 1 2 2 2 2 2 0
それまでの自走歩兵砲はどれもオープントップの車体だったため、市街戦や敵歩兵の肉薄攻撃といった局面では途端にその弱点をさらけ出す事となった。そこで従来の貧弱な機動性や開発の容易さも考慮し、III号突撃砲E型をベース車両として密閉型戦闘室を装備する新たな自走歩兵砲を開発ことが決定した。
修理のために後送されたIII号突撃砲E型を改修し完成した車両は、戦車や突撃砲に匹敵する十分な装甲を持ち、従来の貧弱な装甲のものとは一線を画していた。
ゲーム中でも確かに防御力の飛躍的な向上がなされているのだが、やはり火力面では全く変わらず、しかも速度は3と低下しているので使い勝手はなお悪くなってしまっている。

Lv5開発により生産可
ヘッツァー,ヘッツァー42,ヘッツァーFlより改良可能
Lv3
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 4 38 1 対甲 0 40 1945.01 2500 650
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 3 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 1 0 3 0
7.92mmMG 5 3 10 0 0 1 2 1 2 2 4 4 4 0
38(t)系列をベースとした車両はグリーレシリーズとしてまがりなりにも完成し生産も終了していたが、前線からの要望は相変わらず強く、新たにヘッツァーをベースとした自走重歩兵砲が新たに開発された。
ヘッツァーの戦車回収車型車体を元に開発されたこの車両は、オープントップの戦闘室の上部をさらに装甲板で囲い、そこに毎度おなじみ15cm重歩兵砲sIG33を搭載したもの。
ゲーム中はやはり火力は変わらず、ヘッツァー譲りの対地防御力は強力だが、オープントップ故の悲しさで空防御は0。やはり使えない。

PzKwIVE,F2,G,H,Jより改良可能
Lv4
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 45 1 対甲 15 40 1943.07 2500 900
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 2 60 14 2 4 0 0
150mmHI砲 0 70 110 5 0 0 1 1 4 14 2 0 4 0
7.92mmMG 5 3 23 0 0 1 2 1 2 2 2 2 2 0
それまで機動力や防御力などに難のあった自走歩兵砲だが、その中では屈指の完成度を誇るのがこの車両。
15cm重歩兵砲sIG33を密閉型戦闘室に装備したsIG33B(III号突撃歩兵砲)は画期的ではあったが、それでも戦闘室内の窮屈さは否めない事実であった。そこでこれを開発したアルケット社では、より余裕のあるIV号戦車をベースとした計画案をヒトラーに提出した。その結果非常に完成度が高いと判断され、各型合計300両以上という自走歩兵砲としては異例ともいえる数が生産された。
それらは本来投入を予定していたスターリングラード戦にこそ間に合わなかったものの、東部、西部、イタリア戦線とあらゆる戦線で活躍している。
ゲームでもこの種の車両としては最もバランス良く仕上がっており、特に弾数が1増えているのは見逃せない。しかし価格はそれなりに高く、そこまでのリスクを負ってまで運用する価値があるかどうかは疑問。

ティーガーIより改良可能
Lv5
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌弱 5 37 1 対甲 33 75 1944.08 3000 1100
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
380mmロケット砲 0 100 150 15 0 0 1 2 50 19 1 2 0 0
380mmロケット砲 0 100 150 15 0 0 1 1 4 19 1 0 2 0
7.92mmMG 0 3 15 0 0 0 2 1 2 2 2 2 2 0
ティーガーIをベースとする唯一の自走砲として知られるこの車両だが、無類の兵器マニアであるヒトラーがこの車両の即時生産を提言した際、グーデリアンから大反対を受けたのは有名。ヒトラー自身が一目置く人物からの反対とあってはさすがの総統閣下も大量生産を命令するわけにもいかなかったようだ。
海軍由来の380mmロケット砲は全面装甲150mmという頑強な密閉型戦闘室に固定装備され、その重量は当然ながら改良元のティーガーを軽く上回る事となった。
実戦では44年のワルシャワ蜂起に投入されたというが、その戦果の程は定かではない。
ゲームではまずその異様なまでの防御力が目を引く。ティーガーIを遥かに凌ぎ、むしろティーガーIIに匹敵するまでに強化されている。しかし半面で装弾数はわずかに1ずつ、合計で2発でしかない。しかもロケット砲であるが故か、間接攻撃の命中率は50%とさらに低下しており、実戦では話のネタ程度にしかならない。