-JP- 駆逐戦車
ハインツ・グデーリアンを筆頭とする新進派将校によって華々しく誕生したドイツ機甲師団だが、歩兵部隊にとっては非常に面白からぬ事態となった。戦車のみの集団運用により、従来通りの歩兵の直協支援という任務が置き去りになっているからだ。さりとて歩兵部隊に戦車を割くほどの余裕など全く無いのが現状であり、より低コストで生産でき、かつ効果的な支援ができる車両=突撃砲(SturmGeschutze)の開発が開始された。時に1936年の事だった。
そしてIII号突撃砲が誕生し、それは歩兵達の守護神となり大活躍する。だが時代の変化は歩兵支援兵器として誕生した突撃砲に新たな、そして理不尽な任務を要求する。すなわち対戦車戦闘である。
この"戦車狩り"を専門とする車両は新たに駆逐戦車(=JagdPanzer)と称され、戦車の車体を流用して開発された。これは回転砲塔の除去とそれに代わる固定戦闘室の装備によって、その車体本来のキャパシティ以上の大口径砲の搭載を可能としたものがほとんどで、これは機構の簡略化によるコストダウンも兼ねていた。
これらは戦場の火消し役として、また戦車の安価な代用品としてあらゆる戦線で使用され続けた。
大戦後半にパンターやティーガーの車体を流用した重駆逐戦車も登場するが、旋回砲塔を持たない為に車体ごと敵に向ける必要がある特性から、只でさえ負担の大きいトランスミッション等の足回りに更なる負荷を掛け故障が頻発するという問題も顕在化した。
ゲームではなんと移動後の攻撃が出来ない。敵が進出してくる場所に置いておき、たまたま目の前で止まった敵ユニットに対してか、敵の攻撃に対して反撃することしか出来ないのだ。これは主に旋回砲塔が無いための処置で、もっぱら防御専用の兵器だという解釈からだろうと思われる。確かに戦車との乱戦となれば固定戦闘室の不利は否定し難い事実で、かつ移動後射撃ができるようなら火力、防御力が強力過ぎる為、戦車が不要になってしまうという事にもなりかねないので、妥当といえば妥当かも知れない。
なおPC版ADVANCED大戦略98以降の作品では、移動前と移動後の射撃優先度が設定されており、駆逐戦車の場合移動後のそれが著しく低くなっている。
様々な戦車から改良できるが、そういった特殊なユニット特性により使い所はなかなか難しいユニットになってしまっている。

生産可、Lv5開発により廃止
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 41 1 対甲 11 25 1940.06 2000 500
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L24 0 40 70 1 0 0 1 1 5 8 6 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
StuG IIIF JP 1942.06 300
戦前から開発が進められていたドイツ軍初の突撃砲、III号突撃砲A型の改良型だが、実際はA型とほとんど変わらない。
A型開発時に要求された仕様は紛糾の末、次のようにまとまった。III号戦車の車体を使用し75mm以上の砲を搭載、砲塔は無く車体固定型の密閉型戦闘室を備え、その全高は兵士の平均身長を超えない事・・・・。
こうして誕生したIII号突撃砲は、わずかばかりの数ではあるがはフランス戦で実戦投入され、その有効性を遺憾なく発揮した。75mm砲の火力、IV号戦車に勝る装甲、低姿勢による被発見率、被弾率の低さなどすべて計算通りだった。固定戦闘室の採用により限定された射界も、従来通りの移動トーチカのような運用方法では問題にならなかった。その活躍ぶりに、歩兵部隊の士気は配備される突撃砲の数に比例したという話まである。
ゲーム中ではこのIII号突撃砲のシリーズ中、唯一の初期型(24口径75mm砲装備)の車両として登場。史実では配備が遅々として進まなかったIII号、IV号戦車もゲームでは配備し放題。しかも防御戦闘しかできないとあっては、この時点でこのユニットの有用性はほとんど無い。

生産可、Lv5開発により廃止
StuGIIIBより改良可能
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 39 1 対甲 11 25 1942.06 1000 550
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L43 0 70 70 5 0 0 1 1 10 9 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 15 0 0 1 2 1 2 2 2 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
StuG IIIF/8 JP 1942.12 280
当初は歩兵支援兵器として誕生した突撃砲だったが、独ソ戦に突入してからは、その低いシルエットを生かしての対戦車戦闘も非常に有効であることが判明した。特にその頃はT-34やKV-1の出現により本来の主力であるIII号、IV号戦車が苦戦している時期でもあり、本来的外れな運用とは判っていてもこのような任務に突撃砲を投入せざるを得なかった。
そこでこのIII号突撃砲は対戦車戦闘車両として生まれ変わる事となり、長砲身(43口径)75mm砲の搭載が決定した。これは母体となったIII号戦車では不可能な事で、内部の広い固定戦闘室を装備する突撃砲ならではの強化案だった。またソ連軍の強力な火力に対抗するため装甲厚や傾斜角も変更されている。
こうして新生なった長砲身型III号突撃砲は、同じく長砲身のIV号F2型と共に42年中盤から配備され、優秀なソ連戦車に対抗できる数少ない兵器として活躍した。
ゲーム中でも火力は飛躍的に向上しており、T-34ともまともに戦える火力となっている。しかしながら同時期に登場のIV号F2型と火力、防御力では同等で、弾数や燃料においてはむしろ劣っているので、汎用性なども考慮するとどうしてもIV号F2型を選んでしまうのが実情。

生産可、Lv5開発により廃止
StuGIIIFより改良可能
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 41 1 対甲 14 30 1942.12 500 550
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L48 0 75 70 5 0 0 1 1 10 9 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 15 0 0 1 2 1 2 2 2 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
sIG33B UG 1942.11 430 StuGIIIG JP 1943.02 330
基本的にF型と同じ車両だが、このF型の第8期生産分からは急遽48口径75mm砲が搭載され、ベースとなるシャーシもIII号戦車のラインの都合もありJ型やL型のものが使われている。このあたりの経緯はIV号F2型と良く似ている。
これにより更に攻撃力を高められたF型は、42年秋頃から次々と増設される突撃砲大隊に配備され、貴重な対戦車戦力として活躍する事となる。
ゲームでも僅かながら対甲攻撃力が上がっており、さらに防御力も強化されているが、使い勝手はF型とそれ程変わらない。
なお、III号突撃歩兵砲(sIG33B)に改良できるのはこのユニットだけ(もっともそれが必要かどうかが問題だが)。

生産可、Lv5開発により廃止
PzKwIIIE/G/H/J/L/N/Fl/StuGIIIF8より改良可能
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 40 1 対甲 14 30 1943.02 500 600
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L48 0 75 70 5 0 0 1 1 10 9 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 23 0 0 1 2 1 2 2 2 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
StuH42 JP 1943.02 250
III号突撃砲の最終型だが、基本的な部分ではF8型とそれ程変わらない。このG型は途中からIII号戦車の全ての生産ラインを振り向けられたので非常に生産台数が多く、その生産は終戦まで続いた。大戦中期以降は側面に対戦車ライフルへの防御の為のシュルツェンを装備したものが多く見られるが、これはG型に限った事ではない。また比較的後期のものでは、砲身基部の防盾がザウコフ型と呼ばれる滑らかな形状のものになっており、防御効果が高まっている。
あらゆる種類のIII号戦車から改良できるこのG型だが、ゲームでの性能はF8型にSマインが付いた程度で全く変わらない。ティーガーも登場しているこの時期、史実ほどの戦力にはならないだろう。

改良のみ
StuGIIIGより改良可能
Lv1
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 40 1 対甲 14 30 1943.02 改良のみ 550
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
105mm砲 0 40 90 0 0 0 1 1 5 12 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 23 0 0 1 2 1 2 2 2 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
III号突撃砲G型に105mm榴弾砲を装備したものだが、設計開始は意外と古く42年1月となっている。
F型で事実上の対戦車兵器となってしまったIII号突撃砲だったが、歩兵の支援という任務上どうしても大口径榴弾砲による非装甲目標への攻撃力が必要だった。この本来の任務に充てるため、F型をベースに105mm砲をそのまま搭載するという安直ではあるが合理的な処置がなされた。性能的にも全く申し分なく、新たに生産の始まったG型をベースに量産化された。
ゲームでも砲の攻撃力以外、ほとんどG型と変わらない。しかし被装甲ユニットが突撃砲に攻撃してくるという事態はまずない上に、純粋に被装甲目標への攻撃力なら火炎放射戦車や自走歩兵砲の方が高いので、わざわざ作る必要もないだろう。

Lv5開発により生産可
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌弱 3 40 1 対甲 30 63 1943.07 2000 900
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
88mm砲L71 0 125 80 20 0 0 1 1 12 12 6 0 0 0
7.92mmMG 0 3 18 0 0 0 2 1 2 2 2 0 0 0
元々はティーガーの試作車の競争試験の結果不採用となったVK4501(P)、いわゆるポルシェティーガーを改良したもの。ポルシェティーガーは結局不採用になったものの、既に90両分もの車体を生産してしまっていた。エンジンで発電するモーター駆動というあまりにも早すぎた駆動装置が信頼性に欠けるというのがその不採用の最大の原因だというのに、何故かこの欠陥車体を使って駆逐戦車を開発するという話になってしまった。しかも搭載砲は71口径88mm砲、最大装甲は200mm。これだけでも相当に無理のある重量だというのは素人でも想像に難くない。にもかかわらず開発は進められ、ポルシェ博士のファーストネーム、"フェルディナント"の名を冠した前代未聞の重駆逐戦車いよいよ43年夏クルスクの戦いで初陣を飾る。
従来は機銃を装備しなかった事が仇となりロシア歩兵の肉薄攻撃に苦戦したという資料多かったが、最近公開された資料によると白兵戦で撃破されたものはわずか1両で、対戦車戦闘での喪失も1両(しかも相手は7輌のT-34+多数の対戦車砲)という脅威の防御力を示した。実際の喪失車両のうち大半は機関室への重砲弾の直撃によるもので、これは如何なる重防御でも避けようが無く、本車の欠陥とは全く関係無い。
また良く指摘される足回りの脆弱さだが発電用エンジンのトラブルは頻発したものの、一番の売りであるトランスミッション不要で無段階変速という点は実戦部隊には好評であり、トランスミッションの故障が頻発した他の中・重戦車と比較してもむしろ信頼性が高いと評する声もある。また懸架装置に関しては、500kmの走行でもトラブルは見られなかったという。
ある意味では本来の45tクラスの車両として運用されていた場合この足回りの信頼性は高く評価されていた可能性もあるが、反面懸念事項である銅の消費量が変わるわけでもなく、また直進性の悪さ、登坂能力の低さ、モーターのノイズによる無線への弊害も解消の目処は立っていなかった。
このクルスクの戦いでは500輌もの敵戦車を屠る活躍を見せるも、ロシアの重厚な支援砲火と地雷で配備された80輌中稼動26輌にまで追い込まれた。現場での評価の高さから最大限の努力を以って回収された48両は機銃を装備し、新たに"エレファント"として生まれ変わった。そしてその向かう先は極寒のロシアではなくイタリアだった。険しい山間部の細い道しか戦車の進撃路がないイタリアで、シャーマン等とは比較にならない重装甲、火力のエレファントに行く手を阻まれ、正面からの突破を要求された連合軍には悪夢以外の何物でもなかった。これは全く的を得た運用で、結局連合軍戦車兵は航空支援を待つか、弾切れを期待するしか対処の方法が無かったという。
ゲームでもこの時期でこれだけの破壊力を持つのはナスホルンくらいのもので、しかもナスホルンは防御力は皆無に等しい。いくら移動後の攻撃ができないといっても、これだけの性能があれば足止め役として十分以上の活躍ができる。機動性に難があるものの駆逐戦車としては間違いなく最強クラスの一角なので、終戦までこのまま使い続けてもいいかもしれない。
なお後に開発されるヘッツァー系列を採用してしまうと入手不可能になるので、よほどヘッツァーに思い入れのある人以外は採用を見送った方が無難。

改良のみ
PzKwIVD/E/F2/G/Hより改良可能
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 46 1 対甲 11 30 1944.06 改良のみ 600
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L48 0 75 70 5 0 0 1 1 10 9 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 23 0 0 1 2 1 2 2 2 0 0 0
その有用性と安価なコストから大量生産が続けられたIII号突撃砲だったが、生産元のアルケット社の工場が連合軍の空襲により大打撃を受けたため生産数は激減した。そこでその生産数を維持する為に、以前から計画されていたIV号戦車の車体にIII号突撃砲の戦闘室を組み合わせるという案が実行される事となった。
こうして急遽誕生したIV号突撃砲はおおむね成功し、この当時の防御戦闘においてはむしろ改良元であるIV号戦車H型よりも有効であるという現場の証言も多かったという。
ゲームでの性能はIII号突撃砲G型と全く変わらない。むしろSマインが無い分だけ下回るくらいなので、敢えて作る必要など全く無いだろう。

Lv5開発により生産可
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 43 1 対甲 9 45 1944.08 2000 500
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L48 0 75 70 5 0 0 1 1 10 9 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 10 0 0 1 2 1 2 2 4 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
ヘッツアー42 JP 1944.12 250 ヘッツアーFl PF 1944.12 350
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
sIG33/2 UG 1945.01 400
III号突撃砲の生産元であるアルケット社の大打撃を補う為IV号突撃砲の開発を行う傍ら、38(t)戦車ベースの各種自走砲を生産するBMM社の元にも同様に駆逐戦車の設計依頼が舞い込んだ。これに対しBMM社は1ヶ月で設計完了、さらに1ヶ月でモックアップ完成、その後2ヶ月で試作車完成と驚異的なスピードでこれに応えた。
部品は約8割を38(t)戦車と共通としたが、車体サイズ変更の為シャーシ自体は新規設計となっている。ベース車両の都合上重量は極力抑える必要があったため薄い装甲で最大限の効果を得られるよう各装甲板は大きな傾斜角を持ち、またそれまでの38(t)系列の対戦車自走砲などよりも全高がかなり低くなった。装備される砲は48口径75mm砲Pak39と、車体規模の割に非常に高火力の車体に仕上がった。
こうして完成した軽駆逐戦車はヒトラーより「ヘッツァー」の正式名称を与えられ、小粒ながら強力な防御力とある程度の攻撃力、そして従来から信頼性で定評のある車体と非常にバランスの取れた駆逐戦車となり、対戦車戦力としてなくてはならない存在となった。
もっともその高い評価は生産性の高さと長年培われた整備環境による稼働率の高さによるところも多く、多少は拡張したとはいえ軽戦車の車体に規格外の大口径砲+大傾斜の密閉型戦闘室のおかげで居住性と視界は最悪で、必ずしも乗員の評判は良くなかった。しかしそれは被弾面積と被発見率の低減という性能の裏返しでもあるので、難しいところではある。
ゲーム上でも攻撃力は他の突撃砲と同等ながら、防御力はIII号やIV号の突撃砲の1.5倍にもなっており、粘り強さが増している。が、相変わらず使い辛いのは変わらないので、使う機会があるかどうか・・・・。
また何よりもこれのエントリーによりエレファントが入手できなくなるのが痛い。4倍もの重量差のある化け物と比べるのは酷だが、こいつにエレファントの代わりは勤まらないので、順当に行くなら却下で。

Lv5開発により生産可
ヘッツァーより改良可能
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 43 1 対甲 9 45 1944.12 改良のみ 550
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
105mm砲 0 40 90 0 0 0 1 1 5 12 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 10 0 0 1 2 1 2 2 4 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
ヘッツアーFl PF 1944.12 350 sIG33/2 UG 1945.01 400
ヘッツァーに105mm榴弾砲を装備し、非装甲目標への攻撃力を高めたもの。資料が見付からないので、恐らくは改良計画案の1つ。しかし、ただでさえ戦闘室内部の狭さが不評だったヘッツァーに105mm榴弾砲が搭載できたのかどうかは怪しいところではある。
ゲーム上は防御力の高いIII号突撃榴弾砲42型(StuH42)といった感じだが、またもや使い所が難しい。というか使えない。

Lv5開発により生産可
Lv2
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 47 1 対甲 8 50 1945.06 1000 600
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L70 0 105 70 15 0 0 1 1 11 10 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 10 0 0 1 2 1 2 2 4 0 0 0
ヘッツァーを元に何と70口径75mm砲を搭載したと思われる車両。これも改良計画案のうちの1つなのかも知れないが(私は知らない)、さすがに無理があるのではなかろうか。むしろEシリーズの最軽量級であるE-10軽駆逐戦車がモデルなのではないだろうか?
ゲームでの登場は戦後も戦後の45年6月。さすがに70口径ともなれば75mm砲とはいえ強力なのだが、時期を考えるとやはり使い物にならない。

Lv3
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 46 1 対甲 15 40 1944.06 3000 700
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L48 0 75 70 5 0 0 1 1 10 9 8 0 0 0
7.92mmMG 0 3 10 0 0 0 2 1 2 2 2 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
改良先
タイプ
改良時期
改良費用
JagPzIV70 JP 1944.08 400
意外にも戦車戦において多くの驚くべき戦果を挙げた突撃砲。その結果新たに新たなる突撃砲、「駆逐戦車」が設計されるのは必然だった。その結果完成したデザインは従来の無骨な突撃砲とは違い、戦闘室はおろか車体前面まで被弾径始を考慮した傾斜装甲で覆われていた。そして搭載砲は70口径75mm砲が予定されていたが、この砲はパンターへの供給だけで手一杯な状況だったので急遽48口径75mm砲を搭載することとなった。
そこまで妥協しても生産準備は遅れに遅れ、結局実戦配備はヤークトパンターと同時期と、その存在意義自体が問われかねないような状況になってしまったが、どの突撃砲・駆逐戦車よりも低いその車高はフランス戦線での待ち伏せに非常に有利に働いた。
ゲームでは登場時期が比較的遅いにもかかわらず性能的にはいまいちで、これならIII号突撃砲でも十分。どうしても進化させてヤークトパンターが欲しいという人以外にはお勧め出来ない。

JagPzIV48/PzKwIVJより改良可能
Lv3
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 5 46 1 対甲 15 48 1944.08 1000 750
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
75mm砲L70 0 105 70 15 0 0 1 1 11 10 6 0 0 0
7.92mmMG 0 3 10 0 0 0 2 1 2 2 2 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
ようやく念願の70口径75mm砲が装備されたIV号駆逐戦車だが、以前から問題のあった重心位置が更に前寄りになってしまい、足回りの改良にはいろいろと苦心したようだ。とは言えそのパンター譲りの破壊力は素晴らしく、北フランスでの初陣では20両前後のシャーマンをあっという間に血祭りに上げた。
車高の低さ故に砂塵を巻き上げ易いマズルブレーキは外され、すっきりした装甲の構成と相まって非常に洗練された外観となった。20年後に西ドイツで開発されたカノーネンヤークトパンツァーとの類似点が多いことからも、その完成度の高さが伺える。
なおゲームに登場するIV号駆逐戦車はフォマーグ社のもので、Panzer IV/70(V)と表記されるが、これとは別にアルケット社が生産したものもあり、やや無骨で車高の高いこちらはPanzer IV/70(A)と表記される。
ゲームでもパンターと同等の破壊力を誇るが、なまじエレファントという鬼のような駆逐戦車があるのでどうしても影が薄くなってしまっている。さらに登場がヤークトパンターの2ヶ月後というのが痛い。無理して使う必要は無いだろう。

パンターG/パンターFより改良可能
Lv4
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌基 6 41 1 対甲 25 60 1944.06 3000 800
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
88mm砲L71 0 125 80 20 0 0 1 1 12 12 6 0 0 0
7.92mmMG 0 3 18 0 0 0 2 1 2 2 2 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
パンターの車体をベースにティーガーIIやエレファントと同じ71口88mm砲を持つ、駆逐戦車中で最もバランスの取れた車両。パンターの車体の装甲をそのまま上部まで伸ばしたような被弾径始に優れた戦闘室を持ち、パンター以上に強力な主砲を装備する。またトランスミッション等の改良により、パンターより機動性、信頼性が向上している。
正面装甲については敵のほぼ全ての戦車の搭載砲で貫通出来ず、至近距離でさえ側面からでしか撃破出来なかった。
当初はパンターと同じ足回りでかつ戦車型より照準のための旋回機動が多いため故障が頻発したが、後にこれは改良され信頼性はかなり向上しており、最も完成された駆逐戦車との評価も多い。 計画では1943年夏に生産開始を目指していたが、ベース車両であるパンターの改良などもあり配備は遅れに遅れ、実戦配備は結局1944年6月となってしまった。
惜しむらくは生産時期、戦況の問題でまともな部隊編成もされず、戦線に逐次投入されてしまった点だ。またこの頃になると他の車両と同様、燃料や補充部品の不足、品質低下による故障に悩まされ、性能の割に活躍の場面は少なかった。その喪失はほとんど乗員による爆破放棄であり、戦闘による撃破損失は極僅かだった。
ゲーム上でも攻撃力、防御力、機動力のバランスが良く、総合性能では間違いなくエレファントを上回るだろう。駆逐戦車を運用する余裕があれば是非揃えておきたい。特に部隊引継ぎに拘らないのであれば、下位駆逐戦車からの進化よりパンターからの改良がお手軽。

ティーガーIIより改良可能
Lv5
移動
速度
燃料
索敵
防御
空防
地防
開発年月日
開発費用
生産価格
装軌弱 3 42 1 対甲 40 83 1944.12 3000 1100
武器名
対空
対甲
対人
対艦
対潜
空回
地回
射程
命中
価格
装1
装2
装3
装4
128mm砲 0 155 100 30 0 0 1 1 11 14 6 0 0 0
7.92mmMG 5 3 18 0 0 1 2 1 2 2 5 0 0 0
Sマイン 0 0 85 0 0 0 1 1 2 4 2 0 0 0
駆逐戦車の頂点に立つ、動くトーチカのような車両。最大装甲は250mmにも達し、マウスに搭載予定だった128mm砲の装備と相まって重量はティーガーIIを上回った。それでいて足回りはティーガーIIそのまま、エンジンに至ってははティーガーIそのままで重量1.5倍!だったので只でさえ悪い機動性は更に悪化し、故障も頻繁に起こった。しかもその生産数は余りにも少なく、配備された頃にはろくに燃料すら確保できず、ヒトラーの期待をよそに大した活躍も見せぬまま消えていった。
なお本車輌はティーガー・エースとして名高いオットー・カリウス少尉の最後の乗機だが、重戦車の扱いに長けた彼をもってしても、照準に旋回機動を必要とする駆逐戦車の特性と、あまりに脆弱な足回りという矛盾した性能に非常に苦労したという。
ゲーム上ではティーガーIIを上回る攻撃力、防御力を誇り、しかもマウス等と違い弾数は6と豊富。性能だけで見ればエレファントの上位互換であり使えるユニットに見えなくも無いが、IV号駆逐戦車、ヤークトパンターと合計3回の進化が必要という点で敷居が高い。
ほぼ史実通りの年月であればこの時期にそんな余裕などある筈も無く、何よりこれの開発により(ヘッツァー系列を採用していなければ)エレファントが生産可能になり、この時点で即戦力として投入可能な性能を保持しているという点。
ただしティーガーIIからの改良ならある程度簡単に入手でき、拠点防衛に使うならマウスの登場まで最強の置き駒として活躍できるだろう。ただし速度が3と遅いので上手く前線に投入できるかどうか・・・。